基本的に冷蔵庫に入れておけば間違いありません。
冷蔵庫に入れるのが難しい場合など常温で置いておきたい場合もあると思います。
それが常温でも大丈夫な日本酒なのかを判断するお役に立てれば幸いです。
火入れなしの生酒系は冷蔵「必須」
生酒と一言で言っても何種類かあります。
「生酒」「生原酒」「無濾過生原酒」「活性」 の四種類は冷蔵必須です。
日本酒は酵母など微生物がお米を分解することによってアルコールができていることはご存知かと思いますが、その働きを止める「火入れ」を行っていないためどんどん発酵が進んでしまい飲み頃を過ぎてしまいます。
そもそも「火入れ」とは、低温で加熱をし、微生物の働きを止める処理のことです。
まだ酵母が生きているので、その働きを抑えられる5℃以下、つまり冷蔵庫内で保存することが必要です。
ドアポケットはNG?
日本酒など高さのあるものをしまうのに一番に思い浮かぶのがドアポケット。
しかし立てやすいからといってドアポケットにしまうと、ドアの開閉によって温度変化が生じやすいのでなるべく避けたいです。
火入れ一回は冷蔵庫「推奨」
火入れは二回行われることで完全に微生物の働きを止められますが、一回だとまだ半生な状態です。
「生詰め」「生貯蔵」や、「ひやおろし」「しぼりたて」などと記載がある種類も火入れ一回なので冷蔵庫保存推奨です。
また火入れ一回と記載のある純米酒や、フレッシュさが魅力の新酒も同じです。
火入れ二回の常温の保存方法
火入れを二回している日本酒であれば、常温保存ができる場合があります。
しかし、日本酒は紫外線に品質を悪くされてしまうので、新聞紙で巻いて完全に紫外線を遮断しておきましょう。
コンビニやスーパーなどで常温の棚で並んでいる日本酒も未開封であれば冷暗所での保存が可能です。
買ったお店のどんなところに置かれていたかを覚えていたら、その通りに保存しておくのも良いでしょう。
また、保存に適した冷暗所とは、一般に15℃前後以下の涼しくて暗い場所で、代表例は床下や廊下などです。
エアコンなどの影響を受けず、温度変化の少ない場所を選びましょう。
もし良い冷暗所がない場合は、やはり冷蔵庫で保存するのが好ましいです。
開栓後は全部冷蔵庫がおすすめ
開栓後は空気に触れることによってどんどん酸化が進み、味わいが変化していきます。
そのため、熟成させることが目的ではない限りは、冷蔵庫で保存しなるべく早く飲み切るようにしたいです。
熟成とは
日本酒を常温保存して、味の変化や熟成度合いをたのしむ飲み方です。
新聞紙などで包んで光を遮り、床下収納などの冷暗所に保管して、飲み頃を迎えるのを待ちます。
熟成した結果、酒質がどう変化していくのかは未知数です。
しかし嬉しい変化を見せてくれることもあるので、飲み切ることがどうしてもできない場合は熟成させてみるのも楽しいかもしれません。
最後は好み
常温や冷蔵保存など主な保存方法についてまとめてまいりましたが、温度管理についてはさまざまな意見があり、最後は好みの世界になります。
まずは蔵元や酒屋さんが推奨している温度で保管して、造り手のこだわりにできる限り近い味わいを楽しむことがおすすめです。