お手入れ方法
錫製品を美しい姿のまま、長く使用していくには日常的にお手入れすることが大切です。
お手入れ方法が特別に難しいということはありません。
錫製品の日常的なお手入れから、汚れがひどいときのお手入れまで幅広く説明いたします。
今後の錫製品のお手入れの参考にご活用ください。
ご使用後のお手入れ
ご使用後はできるだけ速やかに洗うと汚れが付きにくくなります。
基本的にはスポンジに洗剤を付けて軽くこすり、汚れが落ちたらぬるま湯で洗い流します。
そして、水分を柔らかい布巾で拭き取って乾かせばお手入れは終わりです。
◆洗剤の選び方
錫器は一般の食器に使用する台所用の中性洗剤をご使用ください。
強力なアルカリ性の洗剤は厳禁です。
弱アルカリ性や弱酸性の洗剤も錫を傷める可能性があるので避けた方が良いでしょう。
また、クレンザーのように研磨剤が入っている洗剤は傷がつきやすいので日常的には使用しないのが無難です。
◆スポンジの選び方
スポンジは柔らかくて傷がつきにくいものを選びましょう。
表面を触ってみるとざらざらとしていたり、とげとげしている部分があったりするスポンジは避けるのが適切です。
油汚れを水だけで落とせるとされているスポンジの中には、傷をつけやすい表面加工が施されていることがあるので注意が必要です。
◆水の選び方
錫器は融点が低い性質を持っているため、お手入れのときにはぬるま湯で洗うのがベストです。
常温の水道水でも問題はありませんが、人肌くらいのぬるま湯の方が汚れをよく溶かすのできれいになります。
ただし、錫器は熱に強くないので熱湯の使用は避けてください。
汚れがひどい場合
錫器の日常的なお手入れを欠かさずおこなっていたとしても、だんだんと汚れが付着してきてしまいます。
変色が見られたときには汚れが錫器の表面に付着してこびりついている状態です。
中性洗剤と柔らかいスポンジだけでは落ちない汚れのお手入れもご紹介いたします。
◆練り歯磨き粉
錫器の着色が目立ってきたときには練り歯磨き粉を使用してお手入れをしてください。
素手、または軽く湿らせた柔らかいガーゼに練り歯磨き粉を取り、汚れが気になっている部分を磨くだけです。
その後、一度ぬるま湯で練り歯磨き粉を洗い流し、中性洗剤で練り歯磨き粉に含まれている成分や汚れを洗い流してください。
最後に、水分を拭き取って乾燥させたらお手入れは終わりです。
◆重曹でのお手入れ
汚れがひどい場合には重曹を使ってお手入れするのも効果的です。
重曹に少量の中性洗剤を加えて練り合わせるとペーストができるので。練り歯磨き粉よりもやや固いペーストに仕上げるのがおすすめです。
仕上げたペーストを柔らかいスポンジやガーゼに付け、丸を描くように優しく全体を均一に撫でるようにして磨いてください。
全体を磨き終えたら速やかにぬるま湯で流し、最後に中性洗剤で洗い流します。水分を拭き取って乾燥させたら完了です。
光沢が鈍くなった場合
エテナは錫の鏡面加工にこだわり、金属光沢の美しさを感じ取ってもらえるように仕上げています。
ただし、長くご使用いただいているとどうしても光沢が鈍くなってしまいます。
そこで、ご自宅で行える光沢を取り戻すお手入れ方法を紹介するので参考にしてください。
◆基本のお手入れ
光沢が失われてきたときには柔らかい布を使って錫の表面をよく擦ってみてください。
多少の汚れや傷で錫の光沢が失われてきていた程度であれば、基本のお手入れで輝きを取り戻します。
磨いた後は汚れが表面に浮いていることがあります。
中性洗剤で洗って水分を拭き取り、錫の表面に出てきた汚れをきれいにするのがおすすめです。
◆研磨によるお手入れ
基本のお手入れで錫の光沢が出てこない場合には研磨をする必要があります。
その際には「ピカール」という研磨材を使用するのがおすすめです。
ピカールは液体の研磨材なので、柔らかい布やスポンジに付けて擦るだけでお手入れができます。
ピカールで磨いたときには布を別に準備しておいて、ピカールで磨いた後にまず布で成分を拭き取りましょう。
十分に美しい光沢が出ていない場合には、再度、ピカールが付いている布で磨きます。
納得できる美しさになったら、中性洗剤を使って軽く擦り、ピカールと汚れをまとめて落としてください。
洗った後は水分をよく拭き取り、満足な光沢が出ているかをチェックしましょう。
それでも汚れが目立つ場合
今まで、様々なお手入れ方法をご紹介してきました。
ただし、どのお手入れ方法を試しても、どうしても汚れや傷が目立つ場合があります。
特にエテナショップの商品は鏡面仕上げを特徴としているため、傷が目立ちやすくなっています。
その際には「研磨サービス」をご利用ください。詳しくは下記ボタンより確認できます。
研磨サービス注意事項
ここまで錫製品のお手入れ方法をご紹介してきました。錫製品を美しい姿のまま使用していくためには日常的なお手入れを心がけるのが大切です。
お手入れと合わせて錫製品には使用方法の注意点もあるので、ここでは特に注意しておいた方が良いポイントをまとめました。
- お手入れの際に爪で傷を付けないよう注意する。
- 他の食器とぶつかって傷が付くリスクがあるので、他の食器とは別に洗う。
- タワシのように先が鋭くて固いものを使用しない。
- 食器洗浄機を使用しない。
- 電子レンジを使用しない。
- オーブンや直火にかけない。
- 冷凍庫に入れない。